2018年1月18日木曜日

プラムヴィレッジ・タイランド コアサンガ・リトリート報告~4

年末年始のコアサンガ・リトリートでは、世界中から300名近い参加者が集まりました。
プラムヴィレッジの敷地はとても広いのですが、宿泊施設には限りがあります。

男女とも、40代以上だとドミトリーの2段ベッドで寝ることが出来ますが、
30代以下は基本的にテントに泊まることになります。
(30代以下でも、体調などの理由によって、希望すればドミトリーでの宿泊も可でした)


私もテントを割り当てられて、テント村に向かったら、思ったより大きなテントだったので、「なんだ、意外と快適だね-」と呑気に構えていると、
事務局のブラザーから「あ、テントは1つで2人泊まるよ」と言われてしまいました…。

「え、じゃあ、私と一緒に泊まる人は誰ですか?」と聞いたら、参加者名簿を見せてくれて、香港から来る30歳ちょっとの青年だとのこと。

そして、夕方になると、同泊の青年がやって来ました。さっそくお互いに自己紹介をして、握手を交わしました。とても好青年の印象でほっとしました。

うん、これなら、楽しくテント生活を送れそうだと思ったのですが……。

夜、初日のプログラムを終えて、テントに戻って、横になると、私の寝ている地面がガタガタと揺れるのです。
どうやら、テントの下に敷いている板が不安定で、隣のテントにいる人が動く度にシーソーのようにガタンと動くのですね。
しかも動くところがちょうど首から後頭部のあたり…。
隣のテントの人がボンっと荷物を置くと、頭がボンっと突き上げられる感じがして、なかなかこれは…きつい…。

初日は、「これもプラクティスか」と思って、堪え忍びました。
2日目は、頭と足の位置を入れ替えて、 衝撃が頭に来ないように工夫しました。
そして、3日目には、シスターにお願いして、シスターの宿舎にあった厚いマットレスを借りて、テントの中に敷いてみました。
それでも、なかなか寝ている時の衝撃に耐えることが難しくなりました。
眠りが浅いので、日中も疲れが溜まってきて、風邪を引いてしまいました。
これはそろそろ限界だと思いました。

4日目、私より10歳年下の参加者が、「テントはきついから、ベッドに変えてもらいましたよ」と言っていました。
それを聞いて、彼に「実は、自分もテントはきついと思っていたんだけど…」
と今の状況を打ち明けました。
すると、彼は「そんなきついなら、我慢すること無いですよ。日本人にこの環境は厳しいから、事務局に正直に言った方が良いですよ。」と言いました。
うん、そうだよね。本当はきついのに、プラクティスだと思って、我慢しすぎること無いよね…。

さっそく、彼の助言通り、事務局のブラザーに現状を訴えました。
すると、ブラザーは「じゃあ、別のテントでも良い?」と聞きました。
えっ、ベッドじゃなくて、やっぱりテントなの?と思いましたが、
今のようにガタガタ動かないテントならまだ寝られると思って、別のテントを見ることにしました。
夕食後、ブラザーに連れられてテント村に行くと、ブラザーは隅っこのテントを開けて、
「このテントは空だよ。ここなら、良い?」と聞きました。
えー、誰もいない空のテントが残っていたのかー。それなら、もっと早く言えば良かった…と思いましたが、何はともあれ、このテントに移動しました。
さっそく、地面をチェックすると、ここの地面は動きませんでした。
これで安心して寝られると思いました。
ただ地面が動かないだけで、こんなに嬉しいなんて…😂。

その日の夜、テントから移動することを勧めてくれた彼に
「おかげさまで、誰もいなくて地面も動かないテントに移動出来たよ!ありがとう!」と感謝の言葉を伝えました。
すると、彼はにっこりと微笑んでハグをしてくれました。
その後、手を合わせて、「Seijiさんが、幸せでありますように」と言いました。
法友の暖かい優しさに包まれた瞬間でした。本当にありがとう。

(Seiji@日光サンガ)


 こちらは男性のドミトリー
プラムヴィレッジ・タイランドの建物は新しいです


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