<(1)の続きです>
法話の後は、トゥさんの誘導でトータルリラクゼーションがありました。
その後は、京都サンガから、
来年、アンフーンさんが来日して、京都でリトリートが開かれることがアナウンスされました。
2020年11月7日(土)~12日(木) 6日間のインナーチャイルドリトリート
2020年11月13日(金)~15日(日) 3日間のマインドフルネスリトリート
が開かれます。
その後、モモさんから静岡・菊川サンガを立ち上げたことがシェアされました。
http://m-yogahome.jp/kikugawa-sangha/
先月、七夕の日のアンフーンさんの法話を聞いて、自分の意図を深めたこと、アンフーンさんの法話をもっと地域の人達にも聞いてもらおう、サンガで大切なことは人数ではないことが励みになったことがシェアされました。
さらに、和歌山でもサンガを立ち上げて先週初めて行われた瞑想会では13名の人が集まってくれたこと、それによってマインドフルネスを必要としている方がまだまだいると分かったこと、初めて瞑想会を開いたものの、これから先、どのようにリードしていこうか不安に思っていることがシェアされました。
そのシェアを聞いて、アンフーンさんのお話しが続きます。
(アンフーンさんの法話)
ブッダのダルマの教えと言うものは、まるで水のようなものです。
真のプラクティスを重ねると、喜びが生まれると言われています。
喜びとは、まるで食べ物のようなものです。
喜び無しには、生きることは出来ません。
喜びという果実無しには、瞑想を続けることは出来ません。
この喜びという食べ物、果実を欠かせている人達がたくさんいます。
この喜びという食べ物、果実はプラクティスをすることによって得ることが出来ます。
瞑想の場合は、それは平和、喜びと言ったものです。
プラクティスで大切なことは、どのようなものであっても楽で喜びをもたらすものであるかということです。
例えば、マインドフルな呼吸、鐘の音を聞くこと、歩く瞑想、座る瞑想、歌う瞑想、トータルリラクゼーション、どのようなものであっても、楽で喜びをもたらすものであるということです。
マインドフルにプラクティスを行って下さい。正しく行うことにあまりエネルギーを注がないで下さい。正しいか間違っているかということに囚われ過ぎると、楽で楽しいという感覚が失われて、そこからは喜びを感じることが出来なくなってしまいます。
最初は、まず、鐘の音を招く、聴くことから始めるのが良いでしょう。
その鐘の音は、優しく穏やかに招くのが良いと思いますが、パーフェクトにやろうとしないで下さい。パーフェクトに完璧にやろうとすると、そこからは楽や喜びが失われてしまいます。
ですから、そこから喜びが感じられるようにプラクティスを続けてください。
正しくやろうと、頑張り過ぎないようにしてください。正しくやろうとすると苦しむことになります。
そして、サンガとはお庭のようなものであるということを忘れないで下さい。
サンガとはお庭のようなもので、色々な違う花が集まって来ています。
違う花が集まっていることで美しい庭が出来ています。
どの花が良い、どの花が優れているかということはありません。
それぞれの花が唯一無二の存在でそれぞれ美しいです。
各サンガも同じようにそれぞれ違います。
ですから、サンガがお庭のようになるようにそれぞれ心掛けてください。
何か上手くいくと微笑みましょう。何か上手くいかないな、何か間違ったことをしたなと思っても微笑みましょう。
そして、呼吸に立ち返ります。吸う息、吐く息に立ち返ります。
マインドフルネスのプラクティスをするときには、反対の「フォーゲットフルネス(忘却)」を憶えておきましょう。まず、自分自身をサンガのスペースに預けて、プラクティスを経験する、ということを心掛けましょう。
あまり真面目になり過ぎないようにしましょう。軽く気楽な気持ちでいましょう。
サンガの雰囲気がとても気楽でリラックスして心地良い雰囲気であれば、人はまた戻って、続いていくことでしょう。
サンガの雰囲気がとても硬くて、身動きが出来ないような雰囲気であれば、「もう2度と戻って来たくは無い」と、人は思ってしまうかも知れません。
それでは、皆さん、ご自身のケアを良くしてください。
サンガが皆さんのケアをしてくれると思います。
皆さんがサンガに参加すると、サンガが皆さんのケアをする機会を得ることになります。
今から3回、鐘を招きますので、皆さんと一緒に呼吸をしていきましょう。
私達は安全な場所にいて、私達は幸せな場所にいます。
(法話終わり)
法話の後は、食べる瞑想を行い、
その後は、歩く瞑想、マインドフルネス体操 を行いました。
普段の歩く瞑想、マインドフルネス体操は、喜連川公民館から近くの喜連川神社まで行くのですが、この日は35℃の猛暑日だったので、無理をせずに、公民館の和室内で行いました。
実は、歩く瞑想とマインドフルネス体操をリードしている時にトイレに行きたくなったのですが、せめて体操を終わらせるまでは我慢しようと思ってしまいました。
(体操を途中で止めるべきでは無いという考えに囚われていました…)
それでも、最後まで我慢するのが難しくて、体操の途中で「すみません、トイレに行ってきます」と言いました。
メンバーの皆さんは微笑んで「どうぞ」と言ってくれました。
午前中のアンフーンさんの法話を聞いた後でも、いざ、その場になると、「こうすべき」という考えの囚われから抜け出すのはなかなか難しいものだと感じました。
それでも、その考えから抜け出して、今の自分の状況を正直に話せば、すっと楽になるんですね。
その後は、歌う瞑想、座る瞑想、大地に触れる瞑想、5つのマインドフルネス・トレーニングの読み合わせ、ダルマ・シェアリングを行いました。
日光サンガでは、大地に触れる瞑想を行ったのが今回が初めてでした。
大地に触れる瞑想を実践した後、初めて実践したメンバーから「精神的な先祖」についての質問がありました。
私達が今行っているプラクティスは、2500年前のブッダが悟った真理と教え、そしてその実践方法を、ブッダの弟子達やサンガが延々と聖火リレーのように世代を超えて受け継いで伝わってきたものです。
「精神的な先祖」とは、まさにこの数千年の間に、教えを守り伝え続いて来た先祖の方々に他なりません。
私達、日光サンガはティク・ナット・ハン師の教えを実践するプラムヴィレッジのサンガですが、そのティク・ナット・ハン師にも素晴らしく偉大な師匠がいらっしゃいます。
半年前に、ブラザー・サンライトがティク・ナット・ハン師が書かれた自伝小説『師匠の法衣』を日本語訳されましたので、ここでシェアさせて頂きます。
(Facebookのページですが、こちらはFacebookのアカウントが無くても閲覧できます)
瞑想会の後は、都合の良い人は、近くの温泉に行って、ゆったりとした時間を過ごしました。
参加して下さいました皆さま、ありがとうございました。
次回の「気づきの日」瞑想会は9月8日(日曜日)です。
また、一緒に瞑想が出来ることを楽しみにしています。
(Seiji@日光サンガ)
2019年8月15日木曜日
2019年8月9日金曜日
日光サンガ 8月の「気づきの日」瞑想会の報告(1)
2019年8月4日、日光サンガ「気づきの日」の瞑想会が開かれました。
午前中はアンフーンさん、トゥさんの法話とディープリラクゼーションが行われました。
法話の前に東京のサンガが鐘を3回招き、Zoomで繋がった全員で呼吸に帰りました。
(アンフーンさんの法話)
親愛なるタイ(ティク・ナット・ハン師)、サンガの皆さん、おはようございます。
現在、私のいるワシントンDCでは夜の10時です。あたりはすっかり暗くなりました。
ですが、画面越しにみる日本はまだ明るいですね。まだ午前中だと分かります。
ですから、私は「おはようございます」と挨拶をしました。
もし、今、私が「こんばんは」と挨拶したら、どう感じますか?
ちょっとおかしいですよね。
「おはようございます」「こんばんは」という言葉は私達が挨拶をするための言葉、道具です。
形式としてまずは挨拶をしましたが、どのような挨拶の言葉を交わしたとしても、私の気持ちとしては、こうして、また出会えたことが嬉しいのです。
夜の次に朝が来て、朝の次に夜が来ます。
一番大切なことは、こうしてお互いに顔を見て、お互いの存在を認識することです。
画面越しにお互いの顔を見るだけでも、幸せを感じます。
私達が住む地域、ワシントンDCでは毎週木曜日の夜、サンガを開いて集まります。
20年前からサンガに通う友人がいました。
ある時、彼は遠くに引っ越して、さらに仕事が忙しくなり、毎週木曜日のサンガに来られなくなりました。
しかし、数か月前に彼は定年退職して再び私達の地域に戻ってきました。
彼は毎週木曜日のサンガに再び参加しました。
彼はサンガに久しぶりに参加して、とても驚きました。しかも、あまり嬉しくはありませんでした。
なぜなら、7時半の瞑想の時間に、90%の人達が床に寝ていたからです。
座って瞑想しているのは2、3人だけでした。残りの全員は床に寝ていたのです。
その様子を見て、彼は嬉しく思いませんでした。
20年前、夜の瞑想では全員が座って瞑想をしていました。床に寝る人は誰もいませんでした。
しかし、20年後の今では、ほとんどの人が寝ながら瞑想をしています。とても快適だからです。
彼は、私達のことに好意を持っていました。法話やサンガ作りの活動にも好意を持っていました。ですが、瞑想の時間に床で寝ることには嬉しく思いませんでした。彼はそのことを表現することが出来なかったのですが、ある日のサンガの最後にあったダルマシェアリングで、彼はそのような嬉しくない気持ちを感じていることをシェアしてくれました。
彼は、瞑想の時間に寝ていることに対して、私が許していることに嬉しくない気持ちを感じていることをシェアしてくれました。
さらには、私自身も寝ながら瞑想していることに嬉しくない気持ちを感じていることをシェアしてくれました。
彼が言うには、「夜7時半に寝ながら瞑想しては、家に帰った時にもう寝られなくなる」ということでした。
しかし、寝ながら瞑想していたサンガのメンバーのお話では、「夜7時半に私達はこうして寝ながら瞑想することで、家に帰っても一週間のうちで最も深い眠りに入れる。だからサンガのある木曜日の夜が一番好きだ」ということでした。
サンガメンバーの多くは平日、休む間もなく働いています。ですから、私はサンガの仲間達に休む時間を提供したいと思いました。だからこそ、瞑想の時間に寝ることを許しました。
木曜日の夜にゆっくり休む時間を提供し、深く眠る機会を提供することで、金曜日にもうひと頑張りして、週末には家族や友人と楽しい時間を過ごせるようにしたかったのです。
サンガメンバーの話しでは、「この木曜日のサンガに来られなかった時は、ストレスが解消されずに、イライラして家族と喧嘩することがよくある」ということでした。
一週間に一回、2時間のサンガに来ることだけでも、皆さんの中に平和や調和が生まれるのです。
そのような話しを友人に伝えましたが、それでも彼は「寝ながら行う瞑想よりも、きちんと座って行う瞑想の方が良い」という考えを信じ続けました。
彼の考えでは、「座る瞑想を続けることで悟りを得ることが出来る、それが目的なのだから座るべきで、もし、寝てしまったら、悟りを得ることなど到底できない」ということでした。
その話しを聞いて、私は彼に伝えたことは、
「もし、あなたがとても疲れていて、多くのストレスも抱えている。そんな状況だったら、あなた自身も悟りを得ることが出来るのですか?」
「ブッダも悟りを得るためには、まず身体を大切にしなければ何も始まらないと言っています。
ブッダ自身も身体を大切にしていて、全ての出来事は身体から始まることを、多くの人に説いていましたよ」
ということでした。
それでも彼は、「もし、丸一日の瞑想会があるのであれば、最初に横たわって身体を休める瞑想から始めることも良いでしょう。しかし、平日夜の短い時間の瞑想会なのに、寝ることはふさわしくないでしょう」と、自分の考え方にこだわっていました。
その話しを聞いて、私が彼に伝えたことは、
「平日夜の瞑想会では、サンガメンバーがゆったりと身体を休める機会を提供したい。それが私の意図なのです。サンガメンバーはリラックスして安心できる場所を求めています。身体はゆったりと休みたいのです。その内なる願いに応えたいのです」
ということでした。
私達の内側には小さな子どもがいます。もし、その内なる小さな子どもがリラックスした時間を過ごすことが出来なければ、私達はイライラして、自分の子どもにも怒りをぶつけてしまうかも知れません。
もし、私達の内なる小さな子どもをリラックスさせることが出来れば、自分の子どもにもリラックスした環境を与えてあげることが出来るでしょう。
私は別の友人の話しもしました。
「彼の自宅には豪華なベッドが置いてありますが、彼はその豪華なベッドに横たわっても、眠ることが出来ません。しかし、サンガに来た日の夜はぐっすりと眠ることが出来ます。
サンガの安全で安心した環境の中で、彼は自宅のベッドの上よりもゆったりと休むことが出来るのですよ。」
最終的に彼は100%納得はしなかったのですが、状況は理解してくれました。
それでも、「瞑想は座って行うべきだ」という考えを手放すことはありませんでした。
全てのサンガは異なります。私達のサンガでは安全、安心な環境の中で、皆がリラックス出来、その瞬間を味わえるように手助けしています。
もし、私達が自分の考えにこだわりを持っていて、怖れを持っていれば、苦しみます。
正式な実践方法があらゆる面でベストの実践方法とは限りません。もし、実践者がリラックスして、安全、安心を感じ、自分の中に平和を見つけることが出来るのであれば、それがその方にとってのベストな実践方法です。
私はトータルリラクゼーションの後に、短い座る瞑想を行います。すると、ゆったりとリラックスした状態で、地に足が付いた状態で、今この瞬間に立ち返ることが出来ます。
しっかりと休むことで心がクリアになります。マインドフルな呼吸、マインドフルな歩み、マインドフルな動作を自然と無理なく行えるようになり、そこには喜びが生まれてきます。
それでは、皆さんも横たわって、身体をいたわり、身体と友達になりましょう。
まるで幼い子供のように、サンガの揺りかごの中で、安全安心の場所で、ゆったりと横になってください。
(法話終わり)
(次回に続きます)
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