1月12日(日曜日)、今年最初の「気づきの日」瞑想会が開催されました。
まず始めに、アンフーンさんの法話の法話がありました。
今年のアンフーンさんの法話は、5つのマインドフルネス・トレーニングの一項目ずつを深く掘り下げて学ぶことになりました。
<アンフーンさんの法話> (微笑みの風サンガのJINさん翻訳)
新しい年の始まりと共に、みなさんと一緒に新しい学びを始めたいと思います。5つのマインドフルネス・トレーニングについてです。
5つのマインドフルネス・トレーニングとはマインドフルな人生を送るためのガイドラインです。
今の世界の中には多くの混乱があり、子どもたちを育てていく上で安全で快適な環境であるとは言い難い状況です。そのような世界の中で5つのマインドフルネス・トレーニングは地図のような役割を果たしてくれます。大きな都市を歩くためのGPSのようなものです。以前は「戒」と呼ばれていましたが、それは私たちを縛るためのルールではなく、ブッダの知恵を現代に応用したものです。
5つのマインドフルネス・トレーニングは、幸せで健康な人生を送るための地図なのです。それがあると、家族やサンガ、この世界に光をもたらすことができます。
マインドフルネスには「正しいマインドフルネス(正念)」と「違ったマインドフルネス」があります。マインドフルネスにも方向性があります。
例えばタバコを吸っている人はその苦しみに気がついていないことが多くあります。時として「私はマインドフルにタバコを吸ってるんです」と言います。「息を吸ってタバコを吸っている。息を吐いてタバコを吐き出している。」というのを指して「マインドフルな喫煙」と言っている人がいました。その人は自分が苦しんでいないと思っていました。
そこで私は彼に尋ねました。「あなたがタバコを吸う時に、あなたの肺は苦しくなっていませんか?」と。かれは私を見つめてしばらく止まった後「そうですね。」と答えました。
その人に「長く生きたいですか?」と聞きました?すると彼は「もちろんです。子どもが成長する姿を見たいですから。」と言いました。彼は子どもの成長を見たがっていましたし、子どものサポートをしたいと思っていました。
しかし、タバコを吸って肺や身体や自分の周りの人に害を与えていたら、どうやって健康なまま生きて子どものサポートをすることができるでしょうか?
私はその人にタバコを止めろとは言いませんでした。ただ、タバコを吸う時に自分の肺や身体とつながって、何が起こっているかをよく感じてくださいと言いました。すると彼は1週間後に私のところにやってきて「タバコをやめました。」と言いました。
マインドフルネスの中心は「苦しみに気がつくこと」です。5つのマインドフルネス・トレーニングはどれも「苦しみがあることに気がつく」ことから始まっています。苦しみがあることに気がつくことによって、もっと苦しみを作らないように生きることができるようになります。
1つ目のトレーニングは「いのちを敬う」です。
様々なものの中に命があります。私たちの歩む一歩一歩にも命があり、一つの微笑みにも命があり、涙にも命があります。ネガティブな感情の中にも苦しみの中にも命があります。命が尊いこと、今ここに生きていることを感じることです。
それは何も「動物を食べない」ということを指しているのではありません。動物がどのように食卓に運ばれるようになったかにマインドフルであれば、慈悲の気持ちが湧いて肉食をやめる人もいるでしょうし、肉を食べる機会を減らすかもしれません。でも、身体のために動物や魚を食べることが必要なこともあります。野菜だけを食べていても、微生物を殺していることもあります。何も殺さないようにしようと思えば、何も食べられなくなります。そうすれば私たちは死んでしまいます。それは自分のいのちを大事にしていないことになります。
「肉を食べている人より、いない人の方がえらい」「魚を食べている人よりも完全なベジタリアンな私の方がえらい」というような考えで差別をしていたらそれは「いのちを敬う」ことにはならないのです。恥の感情や罪の意識で自分を責めることは、自分のいのちを敬うことにはならないのです。
5つのマインドフルネス・トレーニングとは主義思想ではなく、我々の人生を照らしてくれる光なのです。我々が幸せになるために何が必要かを教えてくれるのです。
それはジャッジメントではありません。差別的な思考でもありません。それは、あるものの見方に執着しない、ということなのです。
それは思いやりや優しさと共に生きていくということです。慈悲とはものの見方を指しているのではありません。それは、心からのレベルでつながるエネルギーなのです。それによって苦しみを理解することが可能になります。
「いのちを敬う」についてはまた来月も扱いたいと思います。この1ヶ月間実践してみてください。疑問や発見があったらまた来月シェアしてほしいと思います。
<アンフーンさんの法話 終わり>
法話の後は、いつものように食べる瞑想、歩く瞑想、マインドフルネス体操、座る瞑想を行いました。
歩く瞑想では、喜連川神社まで歩き、神社の静かな境内でマインドフルネス体操をしました。その後、樹齢300年のケヤキの木を抱いて静かに呼吸を感じる瞑想を行いました。
木を抱いて静かに呼吸をすると、木の温もりを味わうことが出来て、とても豊かで癒される時間でした。
その後、15時からはインターネット電話のZoomを用いて、プラムヴィレッジ・タイランドと東京の微笑みの風と繋がって、
年末年始のプラムヴィレッジ・タイランドでのリトリートに参加した方々の感想と日本に帰ってからの様子を一人ずつシェアする機会となりました。
その後は、日光サンガのメンバーでダルマシェアリングを行いました。
ダルマシェアリングでは、午前中のアンフーンさんの法話を聴いて感じたことや、日常生活の中で5つのマインドフルネス・トレーニングで実践していて感じたことを各自がそれぞれシェアしました。
参加して頂いた皆さま、ありがとうございました。
(Seiji@日光サンガ)
まず始めに、アンフーンさんの法話の法話がありました。
今年のアンフーンさんの法話は、5つのマインドフルネス・トレーニングの一項目ずつを深く掘り下げて学ぶことになりました。
<アンフーンさんの法話> (微笑みの風サンガのJINさん翻訳)
新しい年の始まりと共に、みなさんと一緒に新しい学びを始めたいと思います。5つのマインドフルネス・トレーニングについてです。
5つのマインドフルネス・トレーニングとはマインドフルな人生を送るためのガイドラインです。
今の世界の中には多くの混乱があり、子どもたちを育てていく上で安全で快適な環境であるとは言い難い状況です。そのような世界の中で5つのマインドフルネス・トレーニングは地図のような役割を果たしてくれます。大きな都市を歩くためのGPSのようなものです。以前は「戒」と呼ばれていましたが、それは私たちを縛るためのルールではなく、ブッダの知恵を現代に応用したものです。
5つのマインドフルネス・トレーニングは、幸せで健康な人生を送るための地図なのです。それがあると、家族やサンガ、この世界に光をもたらすことができます。
マインドフルネスには「正しいマインドフルネス(正念)」と「違ったマインドフルネス」があります。マインドフルネスにも方向性があります。
例えばタバコを吸っている人はその苦しみに気がついていないことが多くあります。時として「私はマインドフルにタバコを吸ってるんです」と言います。「息を吸ってタバコを吸っている。息を吐いてタバコを吐き出している。」というのを指して「マインドフルな喫煙」と言っている人がいました。その人は自分が苦しんでいないと思っていました。
そこで私は彼に尋ねました。「あなたがタバコを吸う時に、あなたの肺は苦しくなっていませんか?」と。かれは私を見つめてしばらく止まった後「そうですね。」と答えました。
その人に「長く生きたいですか?」と聞きました?すると彼は「もちろんです。子どもが成長する姿を見たいですから。」と言いました。彼は子どもの成長を見たがっていましたし、子どものサポートをしたいと思っていました。
しかし、タバコを吸って肺や身体や自分の周りの人に害を与えていたら、どうやって健康なまま生きて子どものサポートをすることができるでしょうか?
私はその人にタバコを止めろとは言いませんでした。ただ、タバコを吸う時に自分の肺や身体とつながって、何が起こっているかをよく感じてくださいと言いました。すると彼は1週間後に私のところにやってきて「タバコをやめました。」と言いました。
マインドフルネスの中心は「苦しみに気がつくこと」です。5つのマインドフルネス・トレーニングはどれも「苦しみがあることに気がつく」ことから始まっています。苦しみがあることに気がつくことによって、もっと苦しみを作らないように生きることができるようになります。
1つ目のトレーニングは「いのちを敬う」です。
様々なものの中に命があります。私たちの歩む一歩一歩にも命があり、一つの微笑みにも命があり、涙にも命があります。ネガティブな感情の中にも苦しみの中にも命があります。命が尊いこと、今ここに生きていることを感じることです。
それは何も「動物を食べない」ということを指しているのではありません。動物がどのように食卓に運ばれるようになったかにマインドフルであれば、慈悲の気持ちが湧いて肉食をやめる人もいるでしょうし、肉を食べる機会を減らすかもしれません。でも、身体のために動物や魚を食べることが必要なこともあります。野菜だけを食べていても、微生物を殺していることもあります。何も殺さないようにしようと思えば、何も食べられなくなります。そうすれば私たちは死んでしまいます。それは自分のいのちを大事にしていないことになります。
「肉を食べている人より、いない人の方がえらい」「魚を食べている人よりも完全なベジタリアンな私の方がえらい」というような考えで差別をしていたらそれは「いのちを敬う」ことにはならないのです。恥の感情や罪の意識で自分を責めることは、自分のいのちを敬うことにはならないのです。
5つのマインドフルネス・トレーニングとは主義思想ではなく、我々の人生を照らしてくれる光なのです。我々が幸せになるために何が必要かを教えてくれるのです。
それはジャッジメントではありません。差別的な思考でもありません。それは、あるものの見方に執着しない、ということなのです。
それは思いやりや優しさと共に生きていくということです。慈悲とはものの見方を指しているのではありません。それは、心からのレベルでつながるエネルギーなのです。それによって苦しみを理解することが可能になります。
「いのちを敬う」についてはまた来月も扱いたいと思います。この1ヶ月間実践してみてください。疑問や発見があったらまた来月シェアしてほしいと思います。
<アンフーンさんの法話 終わり>
法話の後は、いつものように食べる瞑想、歩く瞑想、マインドフルネス体操、座る瞑想を行いました。
歩く瞑想では、喜連川神社まで歩き、神社の静かな境内でマインドフルネス体操をしました。その後、樹齢300年のケヤキの木を抱いて静かに呼吸を感じる瞑想を行いました。
木を抱いて静かに呼吸をすると、木の温もりを味わうことが出来て、とても豊かで癒される時間でした。
その後、15時からはインターネット電話のZoomを用いて、プラムヴィレッジ・タイランドと東京の微笑みの風と繋がって、
年末年始のプラムヴィレッジ・タイランドでのリトリートに参加した方々の感想と日本に帰ってからの様子を一人ずつシェアする機会となりました。
その後は、日光サンガのメンバーでダルマシェアリングを行いました。
ダルマシェアリングでは、午前中のアンフーンさんの法話を聴いて感じたことや、日常生活の中で5つのマインドフルネス・トレーニングで実践していて感じたことを各自がそれぞれシェアしました。
参加して頂いた皆さま、ありがとうございました。
(Seiji@日光サンガ)