2018年11月7日水曜日

日光サンガ 11月の「気づきの日」瞑想会の報告

2018年11月4日 日光サンガ9回目の気づきの日が開催されました。



サンガのメンバーが集まる一足先に到着したので、公民館の裏手にある「お丸山公園」を散歩しました。
公園のモミジの葉はところどころ色付いていて、中には真っ赤に色付いたモミジもありました。
モミジの葉っぱや道祖神を見ながら、一歩一歩坂道を登りました。
お丸山の頂上からは遠くの那須連峰と喜連川の町並みを眺め、深呼吸をしました。
公民館に戻ると、サンガのメンバーが到着していましたので、瞑想会の準備を進めました。

10時からは全国のサンガとZoomで繋がり、
ワシントンのアンフーンさんトゥさんご夫妻の法話とトータルリラクゼーションがありました。


法話では、まず私達の先生であるティク・ナット・ハン師の近況について伝えられました。
ティク・ナット・ハン師は、先月、プラムヴィレッジ・タイランドを発たれ、
ご自身が16歳で初めて出家したお寺であるベトナム中部フエ市にある『慈孝寺』に戻られました。
その時のビデオニュースをサンガの皆で観ました。
 


師が慈孝寺の門を通る際、門の壁をしっかりとマインドフルに触れられるシーンが印象的でした。

師は4年前に脳いっ血で倒れてしまったため、現在、プラムヴィレッジのプラクティスを行う日本のサンガのメンバーのほとんどはティク・ナット・ハン師に直接お会いして、生の声の法話を直接聞く機会がありませんでした。
それでも、こうして私達がマインドフルネスを学ぶことが出来るのは、元を辿れば、
ティク・ナット・ハン師から続く教えの流れがあるのです。
車椅子での生活でありながら、ティク・ナット・ハン師が今でも一つ一つの動作をマインドフルに行っていることを忘れないでおきたいと思いました。
アンフーンさんの言葉では、今、ティク・ナット・ハン師の肉体は歩くことは出来ませんが、私達が師の教えを忘れないで、一歩一歩の歩みをマインドフルに行う時、私達の中にあるティク・ナット・ハン師も一緒に歩いています。
そして、もう一つ大切なことは、私達が今この瞬間に微笑み、幸せや喜びを感じる時、私達の中にある両親やご先祖様達も同時に幸せや喜びも感じているということです。
もしかしたら、中には、幼少時代、両親の笑顔や幸せな顔を見ることが出来なかったかも知れません。そして、そんな両親の姿を見て、幸せや喜びを感じることを抑圧していたかも知れません。
それでも、今、こうしてサンガの中で共に瞑想し私たちの中に眠っている幸せや喜びのエネルギーを目覚めさせてあげましょう。
それは、同時に、両親やご先祖様達の中に眠っていた幸せや喜びのエネルギーを目覚めさせるということです。
今からでも決して遅くありません。例え、両親や大切な方々の肉体がこの世界に無くとも。
今、ここから始めましょう。

また、アンフーンさんのお話では、「こちらはプラムヴィレッジのプラクティスで、あちらはプラムヴィレッジ以外のプラクティスだ」というふうに差別しないようにして下さいと、注意がありました。
私達が気づきの日でプラクティスを行っているのは、歩く、食べる、呼吸をするといった日常の動作一つ一つにマインドフルになることであって、日常生活とは違う何か特別なことをしているわけではないということです。
ですから、プラムヴィレッジのプラクティスには、他の瞑想方法を実践している人でも、キリスト教徒の方でも、イスラム教徒の方でも、遠慮なく参加して下さい。

次に、質疑応答では、サンガの運営に対する質問が出ました。
アンフーンさんは、これまでアメリカで長年サンガ活動を行った経験から、一つ一つ丁寧に答えてくれました。
中でも心に残ったこととして、サンガの運営にあたり、何らかの決まり事を作るようになった場合、大切なことは、自分自身の内面を見つめて、それが「恐れ」から発したものかどうか?を見極めることです。
「どのような決まり事であっても、恐れから生まれたものは、上手く機能しないでしょう。」ということでした。
ある決まり事を作ることが、正しいか正しくないかとジャッジするのではなく、自らの内面を見つめることの大切さに改めて気付かされました。

アンフーンさんの法話の後は、食べる瞑想を行いました。
家族が準備してくれた茹でたブロッコリーと人参をマインドフルにじっくりと味わうと、野菜の中にある太陽と大地のエネルギーが身体の中に広がっていくようでした。


食べる瞑想の後は、歩く瞑想を行いました。
和室を呼吸に合わせたゆっくりとしたペースで2周歩き、その後は、いつものように公民館裏手にある喜連川神社まで歩きました。
神社に参拝し、境内でマインドフルネス体操を行いました。
それから、神社の入口にあるケヤキの巨木に向かって歩くと、ご高齢の男性に話し掛けられました。
その男性の方は、毎日3回、自宅から神社まで歩き、境内の落ち葉を掃除しているそうです。
今年88歳になるそうですが、とてもお元気そうでした。

和室に戻り、歌う瞑想と座る瞑想を行いました。
その後は、今回から5つのマインドフルネス・トレーニングの読み合わせを行いました。
これまでの気づきの日では、5つのマインドフルネス・トレーニングの読み合わせは行っていませんでしたが、日々の生活を幸せに過ごすためには、この5つのマインドフルネス・トレーニングを理解し、実践することは欠かせません。
(お茶の瞑想を行って、お茶とお菓子を美味しく楽しむことも楽しいプラクティスですが、時間の関係上、お茶の瞑想は省くことにしました。)
サンガのメンバーで5つのマインドフルネス・トレーニングを一項目ずつ読み、それから日々の生活と照らし合わせて感じたことをシェアしました。

その後は、ダルマ・シェアリングを行いました。
サンガのメンバーそれぞれが、アンフーンさんの法話を聞いて感じたことや、日々の生活や瞑想実践を通して感じていること、悩みや喜びについて、心からのシェアをしてくれました。

今日の気づきの日を終える前に、回向の言葉を唱えました。
今日一日、私達が安心してプラクティス出来るのも、家族や周りの人々の支えがあってのことです。そのことに想いを馳せ、今日一日のプラクティスを通して私達の中に育んだ幸せや喜びのエネルギーが私達のためだけではなく、私達の愛する家族や友人たち、共に生きる人々や生きとし生けるもの広がっていきますようにと、祈りました。

次回の気づきの日は12月2日(日曜日)です。
皆さまの参加をお待ちしております♪

(Seiji@日光サンガ)


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